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筋トレは睡眠の質を向上させる

 我々人間にとって睡眠はとても重要になります。ここを疎かにすると、肉体だけでなく精神にも不調をきたしてしまいます。そこで睡眠の質を向上させるのに、日々の運動がものすごく大切になります。

 簡単に睡眠のメカニズムを説明します。睡眠は、時間帯によって大きく2つの種類に分けられます。

 •レム睡眠
 •ノンレム睡眠

 眠りが浅い時、私たちは夢を見ます。これは、自身の脳が覚醒時よりも強く活動しているためです。しかし、身体の筋肉は緩んで運動機能が停止しているため、外見的には寝ているように見えます。この時間帯を「レム睡眠」と呼びます。

 一方、深い眠りになると脳の活動も収まりぐっすり眠っている状態になります。この時間帯を「ノンレム睡眠」と呼びます。ノンレム睡眠時に突然起こされると、頭がボーッとし、寝ぼけた状態で目覚めが悪くなるのです。

 通常の睡眠では、就寝から間も無くノンレム睡眠に入り、90分間ほどでレム睡眠に移行します。これを1セットとして、繰り返しているのです。

目次

筋トレと睡眠の質の関係

 運動が睡眠に良い影響を与えるとするエビデンスはジョギング などの有酸素運動に限られており、筋トレについては示されていませんでした。ですが、最近の研究で色々分かってきたのです。

 【筋トレは、睡眠の時間は増やさないが、睡眠の質を高める】

 習慣的に筋トレを行なっている人の場合、睡眠時間は増えないものの、浅い眠りを減少させ、深い眠りの「ノンレム睡眠」を増加させることが示されているのです。

 またこの事実に加え、筋トレの「総負荷量」「週の頻度」が睡眠の質に影響することがわかったのです。「総負荷量」は、運動強度に対し、運動回数やセット数を乗じたものです。睡眠の質は、少ない総負荷量よりも高い総負荷量で改善し、少ない頻度(週に1、2回)よりも多い頻度(週に3回以上)で改善することが示されています。

筋トレと睡眠のメカニズム

 筋トレは、睡眠の質をどのようなメカニズムで改善するのでしょうか。


 •筋トレ後の、睡眠中の体温が上昇する。これによってノンレム睡眠を誘発させる。

 •筋トレによる心拍数の増加が迷走神経を活発にする。これによって睡眠時は心拍数が下がり、睡眠の質が改善される。

 •筋トレは不安を解消する。これによって脳由来の神経栄養因子(BDNF)を増加させ、睡眠の質を改善する。

 そのほかにも、グルコースの代謝、成長ホルモンの増加などが睡眠の質を改善すると言われています。


 旧石器時代、人は身体を動かして筋肉を使うことで狩りを行い、生き延びてきました。その筋肉をしっかりと回復させるためには、夜間の睡眠が重要だったのです。そう考えると、習慣的に筋トレを行うことが睡眠を促すスイッチとして機能すると考えても不思議ではないのです。人は、筋肉を使うことで睡眠の質を高める仕組みを、進化の過程で獲得してきたのです。

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